アンコールクッキーから農業に転身した『マダムサチコ』の カンボジア日記

カンボジア、世界遺産アンコールワットのある町シェムリアップで、カンボジアの女性たちの雇用の場を作ろうという想いから、2004年にお土産物屋『アンコールクッキー』を創業。12年間にわたり社長として事業を牽引し年商3億円の事業に発展させる。2016年にアンコールクッキー社の体制を変更し、新経営陣に運営を託し、新たな夢へ挑戦中。アンコールクッキーの原材料をカンボジア国内に追い求める中でたくさんの農家の人たちと出逢い、カンボジアの農業がなぜ魅力的な産業になれないのか、なぜ私たちの食を支えてくれている農家の人たちが選択肢のない貧しい生活を強いられるのか、カンボジアの主産業である農業をもうかる産業にできないのかという想いがわいてきて、40ヘクタールの農園をシェムリアップ近郊に所有し、農業の6次化によって出稼ぎにでなくても生まれ育った村で家族と共に暮らせる幸せを実現できる村づくりを目指して奮闘中。シェムリアップ暮らしも早18年目。すっかりカンボジア感覚になっている日本人の目線で、カンボジアからフレッシュな情報とカンボジアの日常をつづるブログ。

2015年04月

晩さん会

シェムリアップ州知事の号令でシェムリアップのRED CROSSメンバーが晩さん会に招待されました。
ホテルのボールルームにシェムリアップの実業家や政治家、政府関係者などが顔をそろえました。

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こういう席は正直言って本当に苦手です、苦手というか好きじゃない。
贅沢な会場で贅沢な食事やお酒を楽しむお金があるならば、もっと他に有効に使う手段があるのでは?と思ってしまう。
ちょうどつい数日前に同じアジアの国、ネパールで大地震が起き、たくさんの人が被災して大変な状況の中にいるのに、こんなところで贅沢な食事を楽しんでいていいのか?と思ってしまう自分がいる。
もちろん、自分がパーティーを欠席したところでネパールの被災者の方たちの状況は何も変わらないこともよくわかっているのだけれど。

ただカンボジアの社会で外国人である自分が受け入れてもらうためには、こういったところに顔を出して人脈を作っていくことも必要なことだとものすごく理解しています。カンボジアでビジネスをさせていただき、ここで働き暮らしていくことを受け入れてもらえるよう少しでもこの社会に役に立つことが大切だと思っています。
一人ではできないことも、大きな力になれば実現できるということもたくさんあり、人とのつながりをなくして生きていくことはできないなと思います。
もちろんひとりだから成し遂げられることもあるし、すべてにおいてプラスもありマイナスもあるということ。

晩さん会では、2015年度の個人の寄付金額がひとりひとり発表されました。誰がいくら寄付金をだしたのかが発表されるのです。カンボジアならではだけれど、そういうことがカンボジアではよしとされていて、お金を出した人への敬意になるらしいし、それによってお金を出した人が気分よくなって名誉と感じて、さらに来年も寄付をだそうって思えばそれはそれでいいのだろうな。と思います。

以前の私は、寄付とか慈善活動というのはひっそり黙ってやればいいとずっと思っていました。自分がやっていることを人様に伝えるのは恥ずかしいことだと。
でもあるときスタッフからマダムサチコがカンボジアのためにお金をだしてくれたり、社会に貢献していることをみんなが知ることが自分たちにとってはとても嬉しいし名誉なことなんだと言われました。
自分はひとりではなく、一緒にいるスタッフたちがいてのアンコールクッキーのオーナーなんだなぁと、あたりまえのことかもしれませんが、スタッフの言葉によって気づかされました。
ボランティアとか慈善活動なんて自分の自己満足にすぎないでしょう、と思っていて、自分と共に働いてくれているスタッフ達の喜びになるということに気付いていませんでした。

今でも自分たちの活動を表彰されたりするのはなんか違う・・・という違和感は否めませんが、カンボジアの社会で受け入れてもらい、今後も活動していく上では大切なことなのかなと少しずつですが、意固地な私も思えるようになってきています。


今回晩さん会に出席して嬉しかったことは、カンボジアの赤十字がネパールに100,000ドルの支援金を送ることを決めたというニュースを聞けたこと。
そして、16年前にカンボジアにやってきたばかりの頃知り合った同年代の仲間たちに何人も晩さん会の会場で会えたこと。あの頃はみんな若くて駆け出しでお金もなかったのに今こうやってそれぞれ事業をおこし、こういう場で会えて一緒に語れることは本当に幸せなことだと思いました。

よく、カンボジア人はもらうことばっかりで自分たちで何もしない、支援慣れしているという声をききます。もちろんそういう面もあるかもしれませんが、支援をすることを喜びに感じている側がいるというのも事実だと思います。
そしてカンボジアにもたくさんの心ある人たちがいて、自国のために地域社会のために貢献している人もたくさんいるということを知ってほしいなと思います。

自分の人生を生きる

苦しくなると、この言葉に勇気をもらう。
自分を信じること。自分の直感に従うこと。それが生きるすべて。



Your time is limited, so don’t waste it living someone else’s life.

Don’t be trapped by dogma – which is living with the results of other people’s thinking.

Don’t let the noise of others’ opinions drown out your own inner voice.

And most important, have the courage to follow your heart and intuition.

They somehow already know what you truly want to become. Everything else is secondary.


あなたの時間は限られている。だから、自分以外のだれかの人生を生きたりして無駄に過ごしてはいけない。
常識や既存の理論にとらわれないで。それは他人の考えた結果で生きていることなのだから。
他人の意見が雑音のようにあなたの内面の声をかき消したりすることのないように。
何よりも大切なことは、自分の心と直感を信じる勇気を持つこと。あなたの内なる声は、自分がどうなりたいかをちゃんとわかっているんだから。それ以外のことは、全部二の次の意味しかない。



Remembering that you are going to die is the best way I know to avoid the trap of thinking you have something to lose.

いつかは死ぬ。だから失うものなんて何もないよね。

カンボジアのお正月

今日はカンボジアの大みそかです。仏暦2558年が終わり、2559年に入ります。
14日〜16日の3日間がカンボジア正月でカレンダー上はお休みですが、4月まるまる一か月がなんとなくお正月ムードであふれかえるカンボジアです。うちの会社も工場は13日〜18日までお休みで、スタッフは4月に入ると浮足立っていました。みんな田舎に帰るのを心待ちにしていたようです。

今年は、明日4月14日(火)午後14時02分に7人姉妹の3番目の女神、ReaksaTevyが馬に乗って天から舞い降りてきて新しい年を迎えます。
カンボジアでは毎年7人姉妹の女神の一人が交代で天から降りてきて新年がやってくるといわれています。
今年の女神様、Reaksa Tevyは右手に剣、左手に弓をもち、髪には蓮の花をつけています。好物は「血」だそうです。。。。
今年は14時02分に、アンコールトム内のバイヨン寺院で女神をお迎えするレセプションが行われます。

このお正月期間中の14日〜16日はアンコールワット前とアンコールトム内で「アンコール・ソンクランタ」というお正月の大イベントが繰り広げられます。
昨夜はそのイベントを支えるカンボジアの青少年チームのオープニングセレモニーに参加してきました。
全国から集まったカンボジアのUnion of Youth Federations of Cambodiaのメンバー達(http://www.uyfc.org/en/)の活動に少しでもご協力ができればと、アンコールクッキー社からも12日の開会式と17日の閉会式の2日間、カフェぷかぷかのオリジナルアイスクリームを各日250キロ提供させていただきました。

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若者たちがアイスクリームのショーケースに群がる?!様子は圧巻でした(笑)。250キロのアイスクリームも2000人以上の若者たちが集まっていたのであっという間になくなりました。喜んでもらえて本当にうれしかった!!!

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シェムリアップの州知事もいらっしゃって盛大なオープニングセレモニーでした。

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そして、州知事などの来賓のあいさつが終わるや否や、みんな我先にと踊りだしました。
カンボジアの人たちは本当にダンスが大好き!みんなが集まれば必ず踊りだします。踊っていると自然にみんなが近くなるし笑顔になるし、踊りや歌って素晴らしいなぁ〜!!

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昨夜のオープニングセレモニーは14日〜16日まではじまるイベントのための前夜祭。本番は明日14日〜はじまります。その中で面白そうなイベントをいくつかご紹介。

カンボジアのお正月には、ノム・オンソームというもち米で作る細長いチマキのようなお菓子を各家庭で作ります。最近は市場で買ってくるという家も多いようですが、田舎では今でもみんな大量のチマキをお正月用に作ります。この時期にはあちこちからチマキがおすそ分けで届くので、毎日チマキを食べ続けるという炭水化物ダイエットの敵のような期間になります。
このオンソーム(チマキ)の特大バージョンがお正月用に作られて、アンコールトム内の象のテラスの前に飾られます。そのカッティングセレモニーが14日の11時〜、チマキ食べ競争が15時30分〜象のテラスの前で開催されます。


そして15日の9時〜マディソンダンスのギネス挑戦!!です。
アメリカ発祥のダンス、マディソンダンスはカンボジアでも人気の踊りで、今年はイベントでギネスに挑戦するそうです。1000人規模のダンスは見ものです。

明日からアンコール遺跡周辺はカンボジア各地からやってくるカンボジアの人たちで溢れかえると思います。車での移動はかなり難しいと思うので、明日は自転車でアンコールワットを目指そうと思っています^^

アンコールクッキー社も14日〜16日の3日間、象のテラス前にブースをだしていますので、ぜひお立ち寄りください11

Best wishes for the New Year !!

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長寿のお祝い

カンボジアでは自分の親の長寿を祈願する「ボン」という行事があって、その時はお坊さんにお経をあげてもらい、その後に友人や知人を招待してお食事会が開かれます。

今日はいつもお世話になっているアンコールトム郡の郡長さんがご自分の故郷のクロラインで、81歳のお母様の長寿を祝うパーティーを開かれるとのことでご招待いただき、シェムリアップから車で1時間ほどかけて行ってきました。

まるで結婚式のパーティーのように盛大で、ここでもカンボジアの勢いを感じます。
生バンドも入り、お昼から飲めや歌えやって感じでかなり賑やかです。

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女性はかなりドレスアップしてきている人も多く、ボンだからと普段着で来てしまったのでちょっと反省。
こういうパーティーでは男性はほとんど普段着で来ますが、女性は美容院に行き ヘアメイクをばっちりとドレスアップしてやってきます。
外国人だから。。。と許されるところもありますが、郷に行ったら郷に従えでカンボジア流のTPOをわきまえたいなといつも思います。

食事も結婚式並みに8品もでてきました。
一番最初に前菜ででてきた「虫」は、シェムリアップのパーティーでは見たことがなかったのでちょっとびっくり。こういうお料理も地方色というのがあるのかな。
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結婚式と同様、知らない人たちと円卓を囲み、乾杯乾杯が続くパーティーは外国人には結構大変ですが、何事もお付き合い。
楽しんだ方が得ですね^ ^
午後からはシェムリアップで講演を依頼されていたのでビールは飲めずにひたすら水で乾杯に付き合いました。

今からまたシェムリアップに帰ります!
お母様のご長寿を心からお祈り申し上げます。




仕入先巡り〜珈琲豆〜

カシューナッツの後は同じくコンポンチャムにある仕入先の珈琲豆屋さんへ
行くたびに店舗や工場が拡張されている。カンボジアの景気の良さを感じるなぁ。

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当たり前だけど珈琲にこだわりを持っている社長さんなので、行くたびに色々とレクチャーをいただいています。
話に夢中になって、昨日も焙煎機の前で40分近くお話しを聞かせてもらい汗だくになりました 笑
でも話には夢中になっても焙煎機の温度管理は怠らず、途中薪を追加したりしながら延々とお話しくださいました^^

coffee beans

農地を手放してしまう人が多いけれど、人が生きていくために必要な食べ物をしっかり守っていけるように
自分に何ができるかを現場を見ながらじっくりと考えていきたいと思います。

この12年間アンコールクッキーという商売に関わらせてもらって見えてきたこと、感じたこと、考えたことがたくさんあります。16年前にカンボジアにやってきたときにシェムリアップで感じたのは、ここに雇用を作りたいということ。あれから16年、大きく変化したシェムリアップで今の自分がやるべきことは何かをきちんと見極めて、時代の変化にあった行動をしていきたいと考える日々です。






仕入先巡り〜カシューナッツ〜

毎年4月に入り、観光シーズンが終わるとガクッとお客様が激減します。
その時期にあわせて、地方にある仕入先巡りの旅にでることにしています。

昨日はコンポンチャムまで250キロの旅へ。

事故の多いカンボジアで、自分の身は自分で守ろうという主義を通している私は自らハンドルを握ります。
特に長距離運転となると余計に自分の身は自分で守ろうという思いが強まります。
なので長距離バスとかタクシーには絶対に乗りません。見ず知らずのドライバーに自分の大切な命を任せられないという、人を信用できない性格らしい^ ^
飛行機は車よりも事故の割合が低いので見ず知らずのパイロットにおまかせしていますが。

カンボジアドライブはあちこちからいろいろなものが飛び出てくるので常に緊張の連続ですが、青い空と地平線の広がる景色を見ながらのドライブは最高の気分にさせてくれます。
私はヤシの木が広がる大地が大好きです!
これが雨季に入ってしまうと恐ろしいスコールに遭遇することもあります。命の危険を感じることも経験しましたので、雨季の夕方には長距離運転にならないように気をつけています。
何事も自分の身は自分で守る、これが我がモットーです^ ^

まずはコンポンチャムにあるカシューナッツファームへ。お正月前あたりがカシューナッツのシーズンにあたるため収穫作業で大忙し。収穫してきたものをまずは天日干しするため工場の前にカシューナッツのカーペットが広がっています!

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アンコールクッキーはこのカシューナッツをたっぷり使って作っています。これが何よりもの味の決め手です!


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工場内では作業員さんたちがカシューナッツの殻をひとつひとつ割る作業中でした。
カシューナッツの殻はとても固いので手では絶対に割れません。この機械にひとつひとつ載せて割っていきます。気の遠くなる作業。
カシューナッツはひとつの実にひとつしかナッツが入っていませんので100個のナッツを取るためには100回この機械に載せて割っていかなければいけません。

農家の人たちの作業や工場の方々の作業をみせていただくたびに、食べ物を口にできる有り難さと食べさせていただけることへの感謝の気持ちがわいてきます。

帰りには今がめちゃくち旬のマンゴーを山盛りいただきました!

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このファームのマンゴーはとっても美味しく、実はこの時期に伺うのもマンゴーが目当てだったりして^ ^

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今日の朝ごはん。食べ過ぎ 笑
プロフィール

マダムサチコ

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